「ドキュメント72時間」というTV番組が面白い。街角や店に3日間カメラをすえて定点観測し、人々の抱える事情を追うドキュメント。先日は「夢みる巨大画材店」と題して、新宿の世界堂をやっていました。

体の奥底から湧き上がる得体の知れない衝動で何かを作る無名の芸術家たちへのインタビューでした。
私はそんな衝動を持って描いてはいません。
むしろ筆をとることは苦しくてつい先延ばしにしてしまいます。写真を撮ることは楽しいのに。。。
私は絵を描くことで何をしたいの?なぜ描くの?何を描きたいの?

ふと昔読んだ本を思い出しました。
「絵の楽しみ」河原淳著 

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30年前、この本に救われた気持ちになりました。
あれから読んでなかったけれど、本棚のいつも見える場所に置いてありました。
手に取って少しだけ読んでみました。
30年前と同様にワクワクしました。
描ける境遇ではなかった当時、たとえ描けなくてもすべての出来事が感性を磨く糧になると思うと前を向けました。辛ければ辛いほど、悲しければ悲しいほどきっと私の感性は豊かになると思えました。

今回読んで思いました。描き始めるのが苦しいのは私が心を裸にしていないからだなと。上手く描こうとして、絵の中で心をスウィングさせて遊んでいないから。

描きかけの絵の続きを描いてみました。
木洩れ日のつもりで描いたところがヘンテコリン。
裸にした心をここに載せるのは恥ずかしい。

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金木犀の頃にスケッチ会で描いた絵。壁面に戦争中の傷跡を残す元変電所です。

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